「家を建てたくなったら」読む本。

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日本一手軽な?家づくり入門書??

 先日、京都への出張があったのですが、その時に新幹線で読んだ本がとっても良い本でしたので、ここで紹介させていただきたいと思います。

タイトルは「小説のように家を建てる」著:吉川トリコ 

 

建築家・伊礼智さんのFacebookで紹介されており、小説かなと思っていたら、著者の【家づくりのドラマ】を描いたエッセイ本でした。

これがめちゃくちゃ面白かった。

エッセイ本ですから、いわゆる「教本的な」家づくり本ではなく、とある小説家の家族が、家づくりを思い立ち(最初は引っ越しの話だった!)、住まいを考え始めるところから家が完成するまで(ちょっぴり完成した後まで)の一連の流れと悲喜こもごもを、どこまでもリアルに、そしてコミカルに描写されています。

細かい技術的な話などはないですが、実際の事例として、家づくりをする時に考えるあれやこれや、どんな流れで進んでいくか、どれだけ大変か(笑)、そしてそうやって出来上がった暮らしに対しどう感じているか。その正直な姿を見ることができます。

なので、「家を建てたくなった」人、これから家づくりを考えようかなーという人、どこかの地点で家づくりをためらっている人、そんな方々に一度読んでみてもらいたい一冊です。

 

 読んでいて本当に【リアルだな】と感じたのが、注文住宅へたどり着く道程土地探しの困難パートナー選びの煩悶プランに対する家族内での確執、積み重なっていく見積もりを前にした絶望感など、家づくりをする際にぶつかるであろう課題にことごとくぶち当たっていく様子でして、その度に、「あるある。」「うんうん。」と、うなずくばかりでした(笑)

でもその裏で家づくりの楽しさや、ワクワク感もしっかり描かれてますし、文章を書くひとらしい、客観的な家づくり業界の捉え方や、建て主とつくり手の関係性などもまとめられており、こうした所もなかなか僕たちつくり手からお伝えしにくい部分ですので、参考になるかと思いました。

 とても軽快な文章で書かれてますし、僕も新幹線の中で一気に読んでしまったくらい、読みやすく楽しい本ですので、「家づくり勉強するぞ!」ではなく、コミックを読むくらいの気持ちで手に取ってもらえればと思います。

 

STEP2|「家づくり」を本から始める

 さて、【日本一手軽な?家づくり入門書??】を読んだ方は、きっと家づくりに前向きになった(?)ことでしょう。

早速InstagramやSNSから情報収集をはじめているかと思います。ですが、この情報過多な時代、入門書?の筆者のように、すぐに迷子になってしまいがちです。

せっかく本から入ったのですから、本を読んで自分の【理想のお家】の考え方を整理するのもよいのではないでしょうか。

 

まずはこちら【家づくり教本 3点セット】です。

 

 

「後悔しない家づくりのすべて」 /げげ

「家を建てたくなったら」 /丹羽 修

「家づくりのお金の話が全部わかる本2025年版」/田方みき、関尾英隆

こちらは上から順番に読んでもらいたいのですが、まず上の二冊には特に前半、家づくりに対する大きな考え方が書かれています。この部分が、ここを読み違えると家づくりを失敗するよ!という最も大事な部分です。
僕はお客さんに最初にお話をする時、いつも【家づくりの羅針盤】を持ってください。とお話をしています。

何のために家を建てるのか、どういう暮らしを自分たちが求めているか、そんな家づくりで目指すべき場所を家族で共有しましょう。ここがきちんとまとまっていれば、家づくりで求められるあらゆる選択に立ち向かった時、羅針盤に従って、目的地へと導いてくれるはずです。逆にここがあやふやだと、新しい情報を得るたびに気持ちがあっちこっちへ行ってしまい、結果としてなんだか残念なことになってしまうことになりがちです。

後半は部分部分についてのお話になるので、そこは住まい手それぞれの立場や感覚もあるのでそんなに気にしなくてもいいと思います。進めておいてなんですが(笑)

下の一冊は読んで字のごとく、家づくりにまつわるリアルなお金の話が書かれた本です。
僕もお客さんには常々伝えていますが、家づくりは理想と現実】の共同作業。こんなお家にしたいなあ、こんな材料使いたいなあという【理想】と、使えるお金はこれだけですという【現実】の狭間で、延々とゆりかごのように揺られていく物語です。このゆりかごから落ちないためには、実際に必要になるお金と実際に使えるお金を正確に把握することが最も大切です。
この本は家づくりにまつわるお金について網羅的にしるされており、家づくりのお金的全貌を知ることができます。写真では2021年版ですが、今は改訂された2025年版が発売されていますので是非そちらを読んでみて下さい。ちなみに昨今の物価高騰を受け、2025年度版では2021年版とは引くくらい記載された金額が変わっているようです。(これが【現実】です!?)

現実ばかり見てるとやっぱり嫌になるので、合間に素敵なお家を探してくださいね。

好きなもの、いいモノを見るのはやっぱりモチベーションにつながりますし、好きなもの・いいと思うものがはっきり見えてくると、家づくりの方向性もまたよく見えてくるはずです。

 

STEP3|建築に夢を見る

 建築家・安藤忠雄さんの言葉に「建築に夢を見た」という有名な言葉があります。
建築の持つ力や美しさ、そして建築が人に与える影響の大きさについて語られた言葉だと解釈しています。

「住宅」もまた【建築】に含まれます。住宅が住まい手に与える影響もまた大きいはずです。上で紹介した「小説のように家を建てる」の文章からもそれが強く感じられるのではないでしょうか。

だからこそ、建築を好きになってほしいですね。
好きな建築家や好きな建物を見つけてみて下さい。きっと自分の好きなテイストや空間が見えてくるはずです。

そうすると、もっともっと家づくりも楽しくなり、きっちいい家につながっていきますよ!

 

 

 

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