「伴中央の家3」

-焼杉に包まれた介護と自然を楽しむ家-
 

広島市郊外、密集した住宅地の少し外れ、ちらほらと田畑の広がる場所に建つ平屋のお家です。2世代同居での介護を考えて、もともとあった2棟の住宅を1棟に建てかえています。

間取りや設えの工夫によって、介護の負担を小さくしながら、南側に広がる山や畑の風景を楽しむ暮らしを目指しました。

また、共有するもの、別にするものを整理しながら、お互いのプライバシーを保ちつつ、緩やかにつながっていく2世帯の平屋暮らしを提案しています。


 


~高性能×高耐久性×パッシブデザイン~

・耐震等級 / 3

・断熱性能 /温熱等級 6+(Ua値/0.35)

      /気密性能 0.5(C値)

・住宅性能表示制度:長期優良住宅認定

・床下エアコン採用


家族構成 / 夫婦+夫婦

規模 / 木造平屋建て

施工面積 / 112.62㎡

エリア / 郊外


-天竜焼杉-

焼杉の中でも三角焼きと呼ばれる昔ながらの工法で焼かれる「天竜焼杉」を外壁に使っています。バーナーではなく、火でしっかりと表面を焼かれており、炭化層と呼ばれる炭になった部分が分厚く、防水性・耐久性に優れている焼杉です。黒い色と炭の質感がとても独特で存在感があります。山を背景とした風景によく溶け込んでいるように思います。同じ歴史ある素材である瓦屋根との相性もとても良いですね。

 

 

 

 

-2つの家族が一緒に暮らす-

2世帯住宅で大切なのが、適切な距離感を持つこと。お互いに気を使いながら暮らすのはストレスがたまるものです。2階建てでは、1Fが親世帯、2Fが子世帯というケースが一般的ですが、今回は平屋でしたので、それぞれの世帯のLDK+寝室のボリュームの間に、お風呂・洗面・WCといった共有部分となる水回りを配置することで、お互いの距離感を確保しています。また、生活時間のずれを考えて、キッチンは別々に、玄関は共有するけれど、子世帯側に勝手口を設けて、夜遅くの帰宅などに配慮しています。

 

 

 

-介護を助ける-

このお家の課題の一つが家族の介護をサポートすること。車いすの動線をベースに、廊下の少ない、部屋と部屋をつないでいく間取りとし、扉も2枚戸として車いすがスムーズに移動できるようにしています。介護ベッドのある寝室を中心にみんなのいる場所、水回りを配置し、移動も短く、どこからでも様子の分かるように、介護者からも家族の様子が見え、できるだけ一緒の時間を過ごせるように考えています。ベッド脇には様々な器具や備品を納める収納を小さな洗い場とともに造作しています。

 

 

 

 

-自然を楽しむ-

敷地の南側には野山が広がる絶好の立地でした。素直に南側に大きな開口を設け、山の風景をいっぱいに取り込んでいます。太陽の光がたっぷりと入り、お家をポカポカと暖めてくれます。みんなの集まる場所にある大きな開口の外には広めのウッドデッキを設けました。心地よい季節にはみんなで外でご飯を食べたり、ひなたぼっこを楽しむことができます。もちろん車いすも楽に外に出られるようになっています。この場所はお出かけする時間の限られた介護者や、介護する人にとっても、家の外の空気に触れ、ホッと一息入れる大切な場所になるのではないかと思います。

 

 

 

「伴中央の家」のルームツアー動画が、
【家づくり百貨】のYou Tubeチャンネルに掲載いただいています。

ぜひ動画の方も見てみて下さい。

 

 

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